妄想の世界のお話

□奇跡を信じてみるのも悪くない
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最近、

俺は気がつくと、

同居中のアイツ、

・・・を眼で追っていることがけっこうある。

別に、

俺は女に困ってるわけでもないし、

まして、男が好きなわけでも無いのに、

それなのに、だ。


アイツは別にこれといった長所も無い。

しいて言えば、

目がデカイことくらいだが、

・・・男としては長所では無い。


アイツは鈍感なのか鋭いのか分らない。

気がつけば人の心配ばかり。

・・・自分だって、

十分苦労が今も未来にもあるというのに。


そう、

アイツとは沢田綱吉、

まあ俺の生徒であり通商ダメツナだ。


つまり、

次期ボンゴレ10代目であり、

ボンゴレの業を担うものだ。


誰よりも平和を好むのに・・・な。




「・・・りぼーん?」

「なんだ?」

「嫌、別に・・・。」



何だ、?



「ただ、

 ・・・お前が苦しそうで、

 俺ならいつでも相談にのるからな?」



ほら、

そうやって俺の心に土足で、でも慎重に踏み込んでくる。


そんなんだから、

・・・俺はお前が、気になってしまうんだ。


だからさ、嬉しそうにそんな話すんな。



「今日ね、

 獄寺君がさ、

 俺がバナナ食べてたら鼻血出してさ、

 倒れちゃったんだよ。」



変なの〜と笑うツナとは正反対の俺。

獄寺が何を考えてたか、

・・・俺には分かってしまった。

そして同じ立場だったら、

自分も顔には出ないが心中は・・・。

同じだ、

と考えたところで俺は、

アイツが他の奴の話をしてて、

気に食わないのも、
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