★春の扉★
□君の魅力は。
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可愛い子ぶれないのはアナタがまだ、子どもだから。
そ、そうなのか…?
駅にあるフリーペーパーを研究室で読みながら俺はため息をついた。
オレ、上條弘樹は自他共に認めるほどにプライドが高い。なので、愛想振り撒くなんて到底無理な話で…
そのフリーペーパーによれば、ブリッコをするのが恥ずかしいとか言う奴はまだ子どもで、ブリッコを平気でできる奴こそが本当の大人…らしい…。
「オレがガキってことか…?」
「上條ぉ〜♪」
「離れて下さい!!!教授!!!」
ぐいっと教授を押して引き剥がした。
…じゃあ、宮城教授はブリッコができんのか…?
「あの、教授…、ブリッコって出来ますか?」
「は?ブリッコ?お前の口から、その言葉が出るなんて意外すぎるぞ!!!」
イラッ…
「出来るんですか?出来ないんですか?」
睨み付けて聞いてみると教授は何やら考えて口を開いた。
「ヒ・ロ・キぃ〜♪俺の論文、手伝ってぇ〜♪」
出来るのか…。
しかし気持ち悪い。そして言った内容に眉間に皺を寄せる。
「なんだよ〜!!!お前がやれって言ったんだろ〜!!!じゃあ、上條やってみろよ〜!!!」
「え?オレが?無理ですよ。は…」
『ブリッコをするのが恥ずかしいとか言う奴はまだ子ども』
……………………。
「あ〜。き、教授!!オレに…て、手伝えることが在ったら…なんでも言って下さいねっ♪」
し〜ん。
…死にたい。恥ずかし過ぎる!!
教授は固まったまま動かない…。失礼な。
「…上條。お前の為に言うが、研修医君以外の前でやらん方がいいぞ。」
其処までに気持ち悪かったのだろうか……
でも、野分にはやって平気なのか…。
……いやいやいや、やらんが!!!決して、やったら野分が喜ぶかなとか考えてねぇ〜し!!!
……でも、
フリーペーパーの最後の言葉を見る。
可愛いことの1つもできないと大好きな彼に飽きられちゃうぞ♪
ちゃうぞ…って。そんなノリで書くなよ…。
少し位ならやってみないことも、ない。
続きます♪