ROMANCE OF AUTOMATIC
□三話
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「お・・・・・重っ・・・・・・」
フェブリュアは目を白黒させ先程、菖蒲より預かったライフルの重さに耐える。
「だっ大丈夫か!?」
シェイルがかなり焦った様に心配する。
「フェブ・・・ごめん・・・・」
ティオは汗を垂らし苦笑しながら呟いた。
スチャ・・・・・
皆の心配を他所に重いライフルをしゃがんで担いで体勢をとって見せた。
スコープを覗いてみる。
「うん・・・」
スコープから目を離すとフェブリュアはベルディを見つめた。
「何とか体勢はたてられるしスコープもよく見える!私・・・・頑張るね!!」
冷静に見えるが内心不安を隠せないであろうベルディに優しく笑って見せた。
「有難う・・・フェブリュア・・・皆・・・」
それに応える様にベルディも優しく笑った。
「弾は2発しかない・・・慎重にな・・・」
日向からの忠告にフェブリュアは静かに頷いた。
練習も出来ない貴重な弾だ。肝に命じながら肩にかける。
「じゃあ!!早速行くか!!」
ティオの元気な掛け声でベルディはワープの準備をした。
「直接シュタインまで飛ぶわね」
周りを光が包む。
今日二度目のワープによってティオ達は日向達の目の前からあっという間に姿を消した。
「行ったか・・・・」
さっきまでティオ達が立っていた場所をじっと見たまま日向は呟いた。
(・・・王直属の戦士『オスクリダ』のいるシュタインに・・・・
さっきの女も『オスクリダ』の一員・・・・罪人とはあの女の事か・・・・)
日向は心の奥で何か軽い胸騒ぎを感じた。