紅眼の少女

□第五章 前編
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「化け物!!」





バシッ
いい音を出して、頬をぶたれる。





『う……うぅ……ごめん、なさい……私が悪いから…全て私が悪いの…認めるから、お願いだから…ぶたないで…』





私は必死で謝り続けた。





「どうして普通の子供として生まれてくれなかったの…?」





それは私が聞きたかった。逆に、どうして母上は私を普通の子として産んでくれなかったのだろう。そう聞きそうになる口を必死で歯で噛み締める。


───どうしてこんな眼で生まれてきてしまったんだろう。


こんな眼じゃなかったら、父上からも母上からも、愛されたのだろうか…。日に日に罵倒され、近寄ろうとすればぶたれ、母上は自らを責め、死のうとまでした。
こんな生活、誰が望んだというのだ。神様仏様がいるとするのならば、なんて質の悪い悪戯をしてくれたのだろう。私は一生、神様や仏様を恨む。





『ヒック…ごめんなさい……っごめん…なさい……』





私はただ謝り続けるしかなかった。





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