短編(碓氷.爽太郎多め)

□変態宇宙人
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「なんだか解せないんだけど」

「わーぉ、人の顔見るなり解せないってどういうことー??」

私は碓氷拓海という男が解せない。
文武両道、容姿端麗。
一度やらせたものはなんでもやりこなす最早人間とは程遠い存在。
何を考えてるか解らないし、美咲に近付いてへらへら笑っているからそれがまた許せない。

「お前の、その、へらへらした、顔が、げ・せ・な・い・の!!」

「えー??じゃあ整形しないとダメなのー??」

「ああそうだよ!整形しないとダメだと思うよ、二度と笑えないようにね!!」

「えー」

またそうやってへらへらへらへら笑って…!!
なんでこんな奴に女子がきゃあきゃあ言ってるのかが分からない。意味がわからない。

「そんな嫌そうな顔しないで??俺、鮎沢のこと結構好きなんだけど??」

「…死ね。結構ってなんだ。美咲にもそんなこと言ってんの??だったら許さないけど」

笑いながら私に近寄ってくる碓氷拓海。
私はそれに合わせて後ろに後ずさる。

「そんなに警戒するほど怪しくないよ、俺」

「怪しいわ!その存在自体が怪しいわ!」

これ以上いると何だか洗脳されそうで、私は踵を返して逃げ出した。


はずなんだけど。
何故か碓氷拓海に左手首を掴まれている。
なんでだ…と、後ろを振り返ると、思ってた以上に碓氷拓海の顔が近くてびっくりした。

「な、に…」

「わからないかな。俺、興味のない奴には絶対に絡んだりしないよ」

「なっ…!!」

そう言った碓氷拓海は薄く笑って、私の頬に軽くキスをしてきた。
碓氷拓海の顔が離れると、私は思い切り碓氷拓海を押しのけた。

碓氷拓海の顔を見れば、何やら満足そうな顔をしていた。

「…んの、変態!!!!!!」

「よく言われる〜。」

「笑うな!!」




一瞬でも格好いいと思ったことは絶対に言ってやらない。




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なんだか連載の主人公っぽい気がする。
何だか恋に落ちる5秒前みたいな感じ!
みなさんリクありがとうございました!




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