短編(碓氷.爽太郎多め)

□3バカパラダイス
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ひょんなことで3バカとつるむようになった私は、今日も昼休み屋上で雑談をしていた。

「そいやイッくん。この前のコピペどーなったんだよ」

「あー…あれ??犬U^ェ^Uに破られたんだ…」

「コピーの方を??」

「原画の方を…」

今日の議題は更科の漫画の話か…。
更科はなんか、こうメイド関連の漫画多いから趣味を疑う。


…が、私は美咲と同じメイド喫茶で働いている身だ。
言えたことじゃない。


「ドンマイだなイッくん!!」

「白やん…クロタツ…慰めてくれぇー!!」

3バカはデフォルメになりお互い抱きしめあっている。
何がしたいんだコイツらは。

「でもさーイッくん。ひざ枕された時、男を見上げる女の子のデッサンなんか違うんだよなー」

「クロタツ、デッサンてなんだ」

「白やん、帰れ」

私はもりもりとメロンパンとジュースを口に運ぶ。
私は正直3バカの話を聞く方が好きだ。
聞いてて飽きないし。

「あ、じゃあさイッくん。美咲でやってみよーぜ」

「……は??っぅわ!!」

首を3人に向けた瞬間、視界が変わった。
私の目の前に広がるのは、更科の顔と、青い空。

状況がわからない。

「…どゆ、こと…??」

頭の中を整理してみる。

・目の前に更科の顔
・後頭部に感じる太ももらしきもの
・寝転がっている自分


つまりは、今、私、は
ひざ枕をされているわけでしょうか。

「なんでだ」

「いいじゃねーか美咲。イッくんに協力してやってくれよ!!」

「俺からも頼む!!」

更科を挟んだかたちで座っている白川と黒崎が手を合わせて頭を下げていた。
不良にここまでされたら断れるわけがない。
私はため息をついていいよ、と言った。

「なんだよイッくん顔赤いぞー??」

「う、うるさいな白やん!女の子をこんな近くで見ないんだから!!」

「ほらさっさとデッサンしろ」

「う、うん…」

唾が飛んで来ないか心配な私は蚊帳の外。
3人はやいやい言い合っている。
そして更科は鞄からスケッチブックと鉛筆を取り出して私をじっと見つめてきた。

滅多に見ない更科の真剣な顔。
コイツって星華じゃなかなかのイケメンだ。碓氷がいるから霞んでしまうけど。

そういえばうちのクラスに更科が好きだと言っている子がいたはず。
その子よんでこようかな。

「ね、更科」

「ん??」


「うちのクラスに更科が好きな子いるんだけど交代してもらっていい??」

「なぬ!?イッくんを好きだと!?」

「やるなイッくん…!!」

「黙りなさい。ちょっと呼んでく……るって…」

起き上がった私を更科が肩を掴んで止めた。

「更科…??」

「美咲がいいから動かないで」

「や…私よりその子のが可愛いし、割と漫画に出てきそうな子だから役に立つよ??」

「美咲じゃないとダメなんだってば。美咲は漫画より断然可愛い」

真剣な顔で、少し顔を赤らめながら更科は言った。
私もつられて顔が赤くなる。

「更科…」

「だから、行かないで」

「うぉぉおお!!イッくんがキメてる!!」

「イッくんカッコイー!!」

「白やんクロタツ邪魔すんな!!」






今度更科と二人で話をしてみようと思う。





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ほのぼのがわからん…



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