連載(碓氷寄り)
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「…まぁた店長待ちの留守番に…」
店長はまたも用事で外出してしまった。
まぁ、もう拓海に入られないように裏口の鍵はしめておかない
「と……あ、れ??ドアがちゃんと閉まってな、きゃあ!?」
「手縛れ!!早く!!」
「鍵しめろ!!」
拓海じゃ、ない…。
ヤバい、ほんものの変質者!!
「へへ…やっちゃった…美咲ちゃん…」
「傷つけたりしたくないから…声とかあげないでね…」
「っ…!」
見たことある顔だと思っていたらこいつら常連で、今日ガラス落とした奴ら…。
奴らは私をスタンガンで脅しながら2Fに連れていった。
「うざ…おまえらなんなんだよ…」
「美咲ちゃんは…僕らの理想のメイドなんだ。ずっと、見てたんだよ…??」
「ハッ、うぜー。ずっと見てたっつっても営業時間だけだろうがよ!!!!」
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拓海side-
俺は店の前で副会長を待っていた。
しばらくしても出てくる気配がなく、そろそろ帰ろうかと思い、踵を返した。
その瞬間、二階から男の声が聞こえた。
ざわ、と胸が騒がしくなり、俺は階段を駆け上がり二階に駆け上がった。
声をたどると、窓の向こうに座らされた副会長と、男二人の姿があった。
「僕らは美咲ちゃんの、本当の姿がわかるんだ…」
「…はあ??てめぇらに私の本当の姿がわかるだって??
表面じょうはへらへら笑ってるやつかもしれねーけど…おまえらみてーな下衆がだいっきらいなんだよ!!!!」
わーお、男前…。
そう思ったのもつかの間。
男達はスタンガンを手に副会長に近づいていく。
俺は構えを作って窓ガラスを割った。
「なっ…」
「拓海!?」
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美咲side-
拓海の姿を見るなり、男の一人、華奢な体つきのほうが私に向かって走ってきた。
その手にはスタンガン
「ちょ、ま…!!」
スタンガンが当たる直前、急に視界から男が消えた。
その理由は簡単だった。
拓海がラリアットをキメていたから。
「ら、ラリアット…??」
それから、ケーサツを呼び、男どもを捕まえた。
「んでさキミタチ、この人の本当の姿ってなんだと思ってたの」
「聞くなよ馬鹿Σ」
「うぅ…ほ、本当は…MなのにSを気取ってるって…それで…いじめてあげたいなあーって…」
男二人はもごもごと呟いた。
「くっ…くくくっ…」
「??」
すると拓海は薄気味悪く笑いだして、私の頭をぐいっと掴んで引き寄せた。
「残念だけど、これは俺が飼ってる可愛いメイドだからね、いじめるのも俺の仕事」
「……死ね。でも助かった」
「わーお。明日は大雪かなー」
「…やっぱ死ね」
続く
次のページは美咲が掴まったときに言い放った台詞で、没になってしまった会話です。
非常に下品ですのでご注意ください!!