□panic★action
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「あァ。おにーさんすいません。こいつ、俺たちのツレなんスよ」



すいません、と謝りの言葉であるが、まったく謝罪の意の声色じゃないよ。
笑って俺の腕をむんずと掴んだ赤崎を見た。
まったく高校生の癖に随分な態度だ。


男は唐突の椿と赤崎の登場に俺動揺に茫然としている。
そんな男に「じゃあさようなら」なんて赤崎は笑って俺を引っ張った。
いや、助かったけどさ。



そして腕を引っ張られたまま二人についていく。
ついていくというか、連れていかれているというか、連行されているというか。
大分遠くまで来たところで、二人が立ち止って、ぐるりと俺のほうを向いた。




「なにやってんですか!!」
「なにやってんスか!?」



ああもう。耳が痛い。










「どーしてアンタはそうやって変なの引っ掛けるんですか?!」


赤崎がコーヒーをだんっと白いテーブルに叩きつけるように置く。
テーマパーク内のカフェで一服したかったのだが、生徒達がそれを許してくれなかった。
パフェをつつきながら俺は唇を突き出した。



「しらねーよ。いやむしろこっちがしりてーよ」


甘い苺を楽しみたいのに、凄い眼で睨んでくる赤崎。
助けを求めようとして椿をつらりと見るも、なんか、こう、助けてくれなさそうな雰囲気だ。
どうしたものか、と、スプーンを噛む。



「大体俺なんて引っ掛けて何がしてーんだろうな。あのにーちゃん」



はー、と溜息を吐くと、赤崎が「信じらんねぇ…」と俺よりも深い溜息を吐いた。
もうぶはーって感じの。
それに同意したように椿も肩を落とす。な、何だよ二人して。



「まぁ…無事だったから良しとしますけど…」

もう、あんたに何言っても無駄そうだし。
とか失礼な事を言って赤崎はコーヒーをぐいっと飲む。




「あ。そういえばさぁ」








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