ろんぐどりーむ
□感情理論
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サァ――――――
今日の天気は晴天。気持のよい風もある。
広場では子どもたちが遊んでる。
―――――外はこんなにも明るいのに
「先生。お久しぶりです。」
「あぁ、ミコトくんか、久しぶりだ。見ないうちに大きくなったな」
「はい、高校生になりました」
「そうか〜青春まっさかりってところか」
「青春って(笑)でも、楽しいですよ」
この先生は私が幼いころお世話になった病院の教授さん。
幼いころから私は両親がいなかった。幼いころに両親がいないせいか、精神的にも危ない状態だった私はこの病院にあずけられた……らしい
幼いころの記憶はあまりない。
それでも周りに助けられながら自立できた。
「…それで、私に頼みごととは?」
「あぁ…灰原ユウヤって知っているか?」
―――――灰原ユウヤ。
3年前のアルテミスファイナルステージ。イナベーターの刺客としてアルテミスに送り込まれた少年…
私もその時会場にいた。あの時のことはとても衝撃的だったから
なぜか…胸が苦しくなったのを覚えてる。
「灰原ユウヤがどうしたのですか?」
「3年前のアルテミスファイナルステージを覚えているか?」
「はい」
「あの試合で倒れてうちの病院に運ばれたんだ。精神パルスの影響はもうなくなったのだが…まだ感情が…」
「…先生。私は先生や周りの方に助けられて、今、ここにいます。私も灰原ユウヤと似ているような状態でした。助けを求めている人を、私は助けたい」
「協力、してくれるのか」
「はい。私にできることなら、やらせてください」
「ありがとう。ミコトくん」