*記念小説*

□ハク姉おめでとう!
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「みんなぁ!聞いて聞いてっ!」



11月20日のPM.8:00頃、夕飯の時間にリンが駆けてきて言った。



「何だよ、リン」



リンの双子の弟のレンがリンを見る。



「何よぉ、せっかくリンがいい話持ってきたのにっ!」



「分かったよ、ったくどっちが姉だか分からんわ…」



「リンがお姉さんに決まってるでしょ!ショタレンのくせにっ!」



「それはマスターの趣味だろ!俺のせいじゃねえ!」



「何よっ…」



姉弟喧嘩が勃発し始めたときに止めに入ったのは



「リン!レン!いい加減にしなさい!」



泣く子も黙るMEIKO姉様だった。



「…ごめんなさい」



「いいわ。で、リン?どんな話だったの?」



「あっ、忘れてた。あのね、明日ハク姉の誕生日なの!」



「え〜〜っ!」



ボカロ一家とハク姉こと弱音ハクは、同じVOCALOID同士仲が良かった。



「えっ!ミク姉と一緒じゃないの!?」



レンが言う。



「違うの!ルカ姉が言ってたもん!」



ルカ姉――巡音ルカは、お隣に神威がくぽと一緒に住んでいる。
しっかり者で、信頼度はものすごく高い。



「とっ、とにかくお祝いの準備をしましょう!」



言い出したのはミク。
キャラは崩壊していません。



「はーい!リン、ケーキ焼いてあげたい!」



「リンにまかせらんねぇだろ、そんなの。」



リンは料理が出来ません。



「俺がリンと焼くよ。俺なら焼けるからさ。」



レンはボカロ一家の料理担当である。



「はーい!俺はアイスがいいと思います!」



「却下」



MEIKOさんが瞬殺。



「お酒がいいと思う。」



真摯な声はミクから発せられていた。



「何で?」



MEIKOさんが問う。



「ハクちゃん、お酒好きだから。特に焼酎…」



「じゃあ決定ね。」



「でねっ、MEIKO姉さん。ハクちゃんと一緒に飲んであげて。ハクちゃんは一人で贅沢できる娘じゃないから…」



「分かったわ。ありがとうミク。いい情報ね。」



「ねえねえ!どうせならサプライズにしようよ!普通に祝うんじゃなくて!」



「そうだなあ、最初は気付かないふりってどう!?」



リンの発言をレンが支える。



良いわね、とMEIKOとミクが笑う。



「じゃあ、リンとレンはケーキを焼いてちょうだい。ミクは私と一緒にお酒とおつまみの調達!いいね?」



「もちろん!」


「まかせて!」


「了解です!」



「めーちゃん、俺は?」



「KAITOは…飾り作って!」



「はーい!」



「ケーキは焼きたてがいいわよね?だから明日は5時に下に降りてきて!いい?」





そして今に至る。
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