*GIFT*

□夏の日
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ポツポツ…ポツポツ、ザァー

さっきまで晴れ上がっていたはずの空から大量の雨が降りだした。

「もぉ…最悪…」


リンは結構歩くのが速いので、スーパーから遠いところまで来てしまっていた。

辺りを見渡すが、雨宿りできそうなところもない。とにかく何かの下へ行かなければ、とリンは走り出した。

すると10分ほどで公園を見つけ、そこに立つ大きな木の下に駆け込んだ。


「ふぅ…」


リンはやっと一息ついたが、この先のことを考えるとどうにも不安になって思わず涙がこぼれた。

やみくもに走ってきたから、帰り道も分からない。
コンビニすらもこの町には少ししかないし、それより奥へは滅多に行かない。
しかもこの雨では探しまわることもできない。


「…レン」


思わず片割れの名を呼んでいた。


「レン、レン、レン、助けてよぉ…」


涙が止まらなかった。
いつもレンと一緒だった。
だから寂しくて孤独なことなんて、一人ぼっちなんてなかった。


「レン…」


もう一度名前を呼んだ。
レン、助けて!


その時…
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