*記念小説*
□いつも通りでいいんです
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「ただいま帰りました」
「おー、お帰りカイト」
2月14日、世間はバレンタインで盛り上がっている。
だけど、VOCALOIDである俺には関係ない…はずだったんだ
VOCALOIDが市販されて、普及率も上がってきているとはいえ、やはり町で見かけることはそれほど無い。
つまり、俺は珍しいやつなんだろう。
『カイトさん、好きですっ!』
『付き合ってください!』
『ずっと見てました…!』
『裸マフラーしてくださいっw』
…ちょっと違うものも入ってたけど、俺はこんな風に言われながらチョコレートを貰った。
いや、俺、人ですらないんですけどっ!
というツッコミは胸に仕舞って、笑顔で受け取った。
でも、いい加減疲れました…
早く、早く家に帰りたい。
マスターに会いたいっ…
いつも優しくてお茶目なマスター。
俺のチョコレートは受け取ってくれるでしょうか…?
何時からか、貴方だけを見てきた…。
だから、今日は俺の精一杯をマスターに伝えたい。
女子(主に腐)たちを振り切って、家に帰りついた。
ドアを開けると、優しくて穏やかな香りに包まれる。
やっぱり家が一番だ。
「ただいま帰りました」
「おー、お帰りカイト」
優しく微笑むマスター。
ちなみに男性。
「はい、カイト。ハッピーバレンタイン」
「あ、ありがとうございます!」
マスターから、青いラッピングの小さな箱を貰った。
俺も意を決して渡す。
「マ、マスター。俺からも…ハッピーバレンタイン…」
「おー、マジで?やった!ありがとうな、カイト」
「いえ」
本当に嬉しそうに笑うマスターに堪えきれず、彼の額にキスを贈った。
マスターは顔を真っ赤にして、目を見開いた。
あ……ヤバいかも…
「カイト?今、何して…?」
「あっ、あっ、すみませんっ!」
うわぁ、どうしよう…
さすがにマスターも、健全な成人男性だ。俺みたいな男性型がやったら…
しかし、それは杞憂だったようだ。
「あ、ううん。…恥ずかしかっただけだから…
それに、俺はカイトが大好きだからね」
フイッとマスターは顔を逸らした。
そして、背後のソファーの脇から、青い袋を取り出した。
「それから、これ。誕生日プレゼントな。」
「!!!」
「替えのマフラーと、新曲。…他に何にも思い付かなくてさ…ショボいけど…
ごめんな。」
「全然!ありがとうございます!マスター!」
そう言って、マスターに飛び付くと、照れたように笑った。
「あ、あと、お誕生日おめでとう。
また、よろしくな」
-Fin-
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さぁ、始まりました!
「KAITO兄さん誕生日記念」(1日遅れ
KAITO兄さん、ごめん
いつもに増してgdgdですが、許してください…
明後日は受験日なんです…orz
17日なので、終わったらちゃんと新しく何か書きます!
とりあえず、今日はこれですみません!
ここまで読んでくださりありがとうございます!