お題
□たぶん、その他のゴミ
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「リンちゃんの嘘つき…」
ミクは家で一人、膝を抱えながら泣いていた。
この日、ミクとリンは遊びにいくはずだった。
親友のリンと友達になって早1年。
リンは覚えていないだろうけど、ミクは密かにこの日を楽しみにしていた。
「プレゼントも用意したのに…バカみたい…」
ミクが見つめる先にはオレンジ色の袋。
寒い冬に手袋を編んだのだ。
「リンちゃんはやっぱり私が嫌いなのね…」
その時、部屋の扉が開き、姉のMEIKOが言った。
「ミク、悪いんだけどルカとお使いに行ってくれない?」
「いいよ。MEIKOお姉ちゃん。ルカちゃんは?」
「下で待ってるわ。気をつけてね。」
「うん。行ってきます。」
コートを着込み、部屋を出ようとした時、ふとオレンジ色の袋が目についた。
「…どうせ行くのはいつものスーパーよね。通り道だからいろはちゃんにでもあげようかな。」
ミクは袋をひっ掴み、部屋を出た。