私の青春日記(オール)
-7話-
これって、つまり…大会に来いってこと?
(なんで私が…)
なんて思いつつも気になってしまうのは、やはり私がまだ剣道部を好きだからだろう。なんだかんだで私は青春すべてを捧げ、そこには3年間分の想いと思い出が残っているのだから。
「あぁー…今週の日曜日、ね。」
確かなんにもなかった気がする。
「どうするかなぁ…」
「どうするもこうするも来ればいいんでさァ。」
「うわっ!!?お、沖田…!!?」
「へい。」
ひょっこり顔を出した沖田に悲鳴をあげかけた。いつから居たんだコイツ!!
「来てくだせェよ。」
「行ったって結果は分かってるしね…」
「まァ、俺らが優勝するんで。」
「だろうね。…結果が見えてる試合なんてつまらないじゃない。」
「……そうでもないですぜ?」
「どこが。」
「本当につまらないのは強者が弱者をいたぶるような試合でさァ。例え片方がかなり強くても、お互い本気でぶつかりあった試合は見る価値があると思いやすけど。」
「それは強者の意見じゃない?」
「そうですかィ?」
「うん。絶対そう。」
沖田は強いからそう言えるんだ。負けた方はそんなこと思えない。そこで実力差をまざまざと感じて挫折してしまう人もいるだろう。だからと言ってそういうやつらに気を使えという訳ではないが。まぁそんなことはどうだっていんだ。私は1年が気に食わないだけなんだから。
「行って、私に得なんてないよね。」
「じゃあ、俺が先輩に優勝を捧げやす。」
「……。」
「俺が剣道を続けたいって思ったのは、あんたが居たからなんですぜ?あんたに認めてもらいたくて頑張った。だから…」
絶対優勝しやす。そう言って私の返事も聞かず出ていく沖田。
「どうしたもんか…」
これでもう行かなくてはいけなくなった