小説
□むげんガールズ〜Endless Dream〜
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ある日、佐田リサは家への帰路を急いでいた。
学校を出てから2分ぐらい時が経っていた。
しかし、未だに学校の門の前にいる。
歩いても、歩いても同じ場所に立っている。
不思議に思いつつ空を見上げると、不吉な雲が漂っていた。
と、その時。
学校の中から自分を呼ぶ声が聞こえた。
聞き覚えのある声なのに、誰の声なのか思い出せない。
辺りは次第に暗くなる。
少し不安になりながらも、声が聞こえた方へ向かう。
「リサちゃ〜ん。こっち、こっち!」
理科館から聞こえた。
こんな時間に誰かいるのだろうか。
辺りを見渡すも、誰一人いない。
この時に気付くべきだったのだ。
もう既に、怪奇現象に巻き込まれていることに。