短編小説
□しんでれら
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むかしむかし、あるところに。
鮮やかな朱髪と翡翠色の瞳を持つ、
ルークという少年がいました。
ルークは父と母と、三人仲良く暮らしています。
しかし先日、母が病気で亡くなってしまいました。
父はルークのためを思い、新しい母親を迎えることを決意します。
新しい母親には三人の娘がいました。
長女ジュディス、次女エステリーゼ、三女リタです。
ルークは母に加え、新しい三人の姉妹が出来たのでした。
「ルーク。ルークに新しいお洋服を買ってきたの。着てみてくれないかしら?」
「本当か?ありがとうジュディス!……って、これ全部女モノじゃん!!」
「ルーク見てください!知人からこんなにたくさんの本を頂いちゃいましたv」
「…貰いすぎじゃね?いつか部屋で寝れなくなるぞ、エステル」
「ちょっとルーク!レンジでゆで卵作ろうとしたら卵が爆発したんだけど…!」
「わ゙ー!!何やってんだよリタ!ゆで卵なら俺が作るから…!!」
ルークは何だかんだで、無事に皆から可愛いがられています。
また、少々天真爛漫気味な彼女たちをフォローしていくうちに、
ルークの家事の腕前は上達する一方でした。
(俺がしっかりしなくっちゃ…!)
ルークの苦労は絶えません。
ですが自分を受け入れ優しくしてくれる彼女たちが、ルークは大好きでした。
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