捧げもの

□新たな命、喜びと共に
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「ただいまー」


「うふふ、おかえりなさい。私の思っていた通りだったでしょ?」


「う、うん……。でも、実感が湧かない」


「初めはそんなものでしょうね。エレナ、ジョット達が煩いです」


玄関で出迎えたのはエレナとスペードだった
そんなに仲が良いのに未だに恋人なのが納得いかない


「何で僕に黙ってたの、バカップル」


「あら、そっちの方が楽しいと思って」


「ヌフフ、その様子ではやはり陽性だったらしいですね。明日は何を買いに行きましょうか」


「ベビーベッドかしら、その前にマタニティーグッズとか、男の子かしら女の子かしら
どちらに似ても美形なんでしょうね。性格は恭弥似がいいわ」


「アラウディに似るとろくなことがありませんでしょうし
名前はどうしましょうかねぇ。今から楽しみです」


「……こいつら絶対に馬鹿だ」


「ワォ、同感だよ
自分の子供じゃあるまいし」


「それほど楽しみなのよ。ジョット達に報告したらどんな表情をするかしら
楽しみだわ」


悪戯っぽく笑うエレナに1つため息をついてから四人でみんなのいる談話室へと向かった


「帰ったよ、ジョッ「恭弥!体調は大丈夫なのか!?どこか具合でも……っ」……」


「案の定、ジョットだったね
2ヶ月半だってさ」


「何!?余命が2ヶ月半だと!?」


「うわ……」


「ぷっ……!あはは!!違うよ、ジョット」


ジョットの勘違いに思わず吹き出してしまった。隣に目を向けるとアラウディが目の前で発狂寸前なジョットを冷めた眼で見ていた。Gとナックル、雨月に今日は用があったらしいコザァートは理解したみたいで目を見開いたり微笑んだりしている


「恭弥、何が違うんだものね?」


「あぁ、それはね……



妊娠しちゃったみたい」



「………………Please,one more?」


「子供が出来たみたい」





「……えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」



「「「(煩い……)」」」



「おめでとう、恭弥
子供って大変だけど、嬉しいからね」


「ありがとう、コザァート」


「めでたいな。しかし……あの本はそれだったのか」


ソファーベッドに散らかしている本を見ながらGは苦笑いを浮かべていた。恐らく寝転がって二人でやらかしたのだろう



「……後で片付けよう」


「僕がやるから恭弥は安静にしてて」


「いいよ。まだだいじょ…ぶ……」


あれ?眠気が……目を覚まそうと擦っても再び眠気が襲ってくる


「恭弥、眠いの?」


「うん……なんだか眠気が、一気に……ふぁ……」


「寝ておいで。無理して起きなくていいよ」


「……ん、ありがとう」


少し足元がふらつくからアラウディに支えてもらいながら部屋へと向かう
軽くシャワーを済ませて横になればすぐに意識は睡魔へと持っていかれる
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