Avere desiderio di vero

□bugia
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『………ん…ぅう…
ベ…ル……
!……そっか……私…ヴァリアーのみんなに…』


「舞凪!!」


舞凪は上半身を起こして真っ白な病室を見渡していると病室の扉からノック音が聞こえてどうぞと促すと骸が舞凪に抱きついた


『兄様…』


「僕が迎えに行かなかったばかりにこんなことに…」


『私ね…ベルがいなくってよかった…って思うんだ』


「この状況を知らないほうが…安全ということですか?」


『うん。ベルや仲間は巻き込みたくない…
こう思うと…十年前を思い出すんだ
あの時はヴァリアーのみんなに甘えていたんだって』


「舞凪…
甘えていいんです
僕たちは家族なんですから…甘えてほしいんです」


『我が儘、言っていいかな…』


舞凪は窓の方に目を向けてぽつりと言葉を続けていく


『私がここにいることがヴァリアーのみんなに分かるのも時間の問題だと思うんだ……だからね。私…

イタリアから出ていく』


「舞凪が決めたなら反対する理由はありません…
ですが、行く当てとかはあるんですか?」


『少し前に…日本に長期任務があって、そこで出会った人が丁度人手が欲しいって言ってたんだ
だから、少しそこでお世話になろうかなって』


「日本ですか?」


『うん。そこなら時間も稼げるだろうし…証拠も集まると思うから』


「また連絡して下さい
こちらも手は打ちます
彼が来たら舞凪の居場所も教えます
これだけは約束してください…
必ず無事で生きていてください」


『うん。約束する
お世話になる場所の住所はまたメールで教えるね
綱吉達には黙っていくつもりだから…そこら辺も頼みたいかな』


「分かりました
クローム達には僕から直接言います」


『ありがとう
明日には出ていくつもりだから後で向こうの人に連絡でもいれるよ』


「クフフ。今日は舞凪の大好きな山本武の寿司ですよ!
さぁ、食べに行きましょう」


ニコニコと満面の笑みの骸につられるように舞凪も笑った


『久しぶりだ〜
お腹も減ってるから急ごっ!!』


骸と舞凪は手を繋ぎ病室から出ていった
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