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□君のぬくもりが恋しいよ
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「なぁ、鬼道・・・」

「どうした」


風丸の視線の先を見れば聞きたいことが何なのかはすぐにわかる
だが、あえて聞こう


「円堂と豪炎寺と吹雪・・・なんか顔赤くないか、何かに思いっきりぶつかったような跡ついてるし」

「気の所為だ、寒さで赤くなっているだけだろう」


一先ずそう言っておこう


だが、ジャージ一枚着たところで寒さはあまり変わらない
どちらかといえば、先程まで動いていることで生まれた暑さが抜けてさっきより寒くなっている

今からまた動けばいい話なのだが
鬼道は横目で隣を見る

隣では手をこすり合わせたり白い息を吐きながら体を縮こまらせて暖を取っている風丸の姿
やはり彼も寒いのだろう


すばやく練習を再開しようとした
だが、ふいに鬼道があることを思いついた


「風丸」


自分の名前を呼ばれたことで俯き具合になっていた顔が上がる
そして、風丸の腕を鬼道が掴み自分の方へと引き寄せる
急に引っ張られたことで風丸はバランスを崩しされるがままに鬼道の方に倒れるような形になった

それを鬼道がキャッチし、鬼道の腕の中に風丸が背中を向けて納まる形になった
突然の事で風丸の顔がどんどん紅潮していく


「なっなっなっなっなぁぁ///」

「(うるさい・・・)」


間近で叫ばれて、鼓膜がキンキン響く


「きっきききっきききききっ鬼道!!!??///いっいきなり何すんだよ///」

「お前、さっきから寒がっているじゃないか。こうしていた方が温かいだろう」

「だからってぇ///」


少し腕の力を強めると風丸が黙り込んだ
周りの視線が突き刺さるが今は放っておこう

腕から風丸の体温が伝わってくる
というかどんどん熱くなっていっている


「お前、可愛いな」

「うるさい///恥ずかしいんだよ、早く離せ」

「無理な相談だな」


今までささやかな抵抗をしていた風丸だが、そう言ってやったらピタリと止んだ
諦めたか

すると、風丸の手が鬼道の腕から離れて首元に移動してきた
何をするのかと思って黙って見ていると、伸ばした先には鬼道のマントの紐
それを解くと、首元を締めていた感覚が無くなった

風丸はその場にしゃがんで鬼道の腕の拘束から逃れる
逃げるのかと思っていたが、すぐに立ち上がり鬼道の隣に密着する

そして、広げられた赤いマントを二人を包み込むようにくるまった


「こっちの方が温かいだろ?」


そう言って風丸ははにかんで笑って見せる
いつもは少し弄って赤くなる風丸を楽しんでいるのだが
なんだか、風丸のペースに流されてしまった


だけど













「フッ、まあな」





たまにはこういうのも悪くはないかもしれないな


いつの間にか、ずいぶん温かくなっていたな









END



途中で飽きて、書いてなかった奴です
微妙に一部下ネタ←
ウチの鬼道さんは基本ヘタレかドSです
アンケートでマントに包まる二人というのがあったんで書いてみました
久々に書いた短編、本当に短いです
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