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□君のぬくもりが恋しいよ
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雪が降る日は
その寒さが肌に突き刺さる
そんな日は
誰かが温もりが愛しくなる
≪君のぬくもりが恋しいよ≫
冬になると冷たい風が吹き抜ける
この中での特訓は体に厳しいものがある
そんなことを気にしないのは、今もなおボールを片手に叫んでいるあのサッカー馬鹿だけだろう
あの元気さがどこから来るのか疑問が上がる
それと同時に、元気でいれることに関心をも覚える
鬼道は寒いのに強い方ではない
ハッキリ言って苦手だ
強くなるとはいえ、この寒さの中に練習を入れた我らがキャプテンを恨む
あまりの寒さに後輩からも文句が出たため、上のジャージだけを着ることを許した
「みんな情けないぞ、こんな寒さサッカーやってれば屁でもないだろ」
「ユニフォームが長袖のお前にはわからないだろうな」
そんな円堂の近くで腕を組みながら苦笑いをしている風丸
彼もあまり寒さに強いわけではないらしい
平気そうに見えてさっきから肩が小刻みに震えている
「円堂!寒さに強いからって、そのままでいたら風邪ひくぞ?お前もジャージ着てこい」
そう言って風丸が円堂の肩を軽くたたく
円堂は「いらないよ」と言っていたが、母親モードになった風丸は無理やり円堂の背中を教えてジャージを着てくるよう言った
渋々ながら、今の風丸に勝てないとわかり円堂はジャージの置いてある合宿場に歩いて行った
ようやく言ったかといったようなため息をか一つついている
そんな風丸の背中を鬼道がポンっと叩いた
振り向いた際にぶつかりあう視線
キョトンとした丸く普通の男子より、いやそこら辺の女子なんかより大きく綺麗な目が本当に可愛いと思う
「お前も早く着てこい、さっきから震えてるじゃないか」
「そう言う鬼道は?」
「フッ、俺はマントがあるだけお前達よりマシさ」
「なんか、マントずるくね?」
マントはセーフだ、と言ってやれば、なんだそりゃ、と言って笑っている
こんなことしているうちに風丸の体は冷えていくばかりだ
「ほら、早く着てこい」
そう促すと、マントが引っ張られるのを感じた
見てみればマントの端を風丸がつまんでいる
「寒さに強くない癖に・・・やせ我慢してるよな?・・・鬼道も一緒に行こ?」
そんな風に言われたら・・・
「・・・あぁ///」
従わざるおえないだろう・・・
「鬼道、なんか顔赤くないか」
「風丸のあれはいかん。無自覚なくせにとんでもないこと口走ってるし」
「鬼道君、変態くさいwwあぁ、でも風丸君のあのセリフ僕に言ってもらいたかったなぇ〜w」
「吹雪・・・」
遠くから聞こえてくる声に、鬼道は近くにあったボールを思いっきりそいつらにめがけて蹴りあげた
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