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□だから気になる空色・海色
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≪だから見つめれない空色・海色≫の綱海視点Ver.
最初の印象は最悪
今まで仲間だった奴をふっとばしたり、罵ったり
だから、円堂があいつのことが今の今まで好きだってのがよくわからなかった・・・
他の奴らも、どうしてあいつに惹かれるのだろうか
俺はまだ分かっていなかった
でも、どうしてだろう。あの空色から目を離すことができなくなっていった
≪だから気になる空色・海色≫
DE戦が終わり、今までの死闘が嘘のように平和な日々が続く今日この頃
沖縄に帰るのはもう少しあとになる
その間、俺たちは雷門に居座ることになった
もちろん、サッカーの練習はしてるけど
そんな俺の一つの問題は・・・
「なあ・・・」
「っ!?(びくっ)」
俺が声をかければ肩を跳ねさせて円堂の後ろに隠れてしまうこいつのこと
みんなは『風丸』と呼んでいた
円堂の後ろから俺を窺っている姿まるでどこかの警戒心むきだしの小動物のよう
円堂に至っても困り顔で風丸を見つめていた
あんなことがあった後だから、関わりにくいのはわかっているけど、ここまで避けられるとさすがに傷つくんだけどな
「風丸〜、いつまでそうしてるつもりだよ?」
円堂が訊ねても風丸は黙ったまま円堂のユニフォームを握りしめていた
「悪いな」と言って円堂は風丸を連れてどこかに行ってしまった
俺も特別話したいことがあったわけじゃないけど、そろそろ俺にも心を開いてほしいものだ
確かに俺以外のみんなは風丸と何かしら接点があった
俺はあの試合が初対面だった
だけど、これまで距離が違うものなのだろうか
あっ、ヤバい・・・無性に腹がたってきた
でも、なんでここまで気にしてるんだ?
いつになるか分からないけど、そのうちはきっと心を開いてくれるのに
なんで俺はこんなにも焦ってるんだ?
俺がう〜っと唸っていると後ろから俺の名前が呼ばれた。しかも丁寧に「さん」付けで
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