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□ココロが教えるこの予感
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連絡の手段もない、自分が今どの辺にいるかさえわからない
遭難した人っていつもこうなのかな・・・


・・・遭難?


オレ、今それになりかけてんじゃねえのか?
ヤバい状況なんだよな?

あれ?オレってなんかずれてんのか?

円堂たちがオレがいつもずれてるって言ってるのこのことだったのか?
オレ一般良識間違ってたんだ・・・


空はどんどん暗くなっていっているのに焦る気配も感じないくらいオレは空を眺めていた
なんでこんなに呑気なんだ?

自分でもぜんぜんわからない

きっと何かを期待してるんだ、なんとなくそう思った















「風丸ーーー!!!」






高い崖の上から誰かがオレの名前を叫んでいる


ほら、やっぱり


そんな言葉がオレの中に浮かんだ

オレンジ色のバンダナのやつが上からオレを見下ろしている


「大丈夫かー!!」

「ああ、あんま乗り上げるな!お前も落ちるだろ!!」


そんな風に言ったら自分の心配をしろと逆に怒られた
確かにそうだ
遭難しかけているんだからな


「あっちから降りるからそこ動くなよ!」


そう言って円堂はどっかにいった
降りる場所あったんだ・・・なんて思った


「動くなよって言われても、動けないんだよな・・・」


そんなことを呟きながら円堂が来るのを言われた通り待っていた
そこまで時間が経たないうちに円堂がきた
少し息が上がってる、ここまでダッシュしてきたのだろう


「風丸!怪我とかない?大丈夫?」

「あぁ、少し足をひねっただけで大丈夫だから」


今まで気づかなかったけど、足首は少し赤く腫れていた
少しの間走れないかもな


「はあ〜〜〜、良かった〜」


そう大きく息を吐いた円堂はそのまま地面に腰を下ろした



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