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□からかいのまなざし
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「好きだよ、風丸君」

「へ〜...はっ?」


何の予兆も無くあいつは言った
突然のこと過ぎて聞き流しそうになってしまった

今なんて言った?えっ、好き?

振り向けば赤髪のあいつがニコニコとまるで何も言っていないかのように笑っていた
だが、たしかに聞こえた
こいつの口から「好き」という言葉を


「え〜っと...ありがとう?」

「え〜、なんでそこお礼なの〜」


不満そうに口元を尖らせてそう言ってきた
では、なんと答えればいいんだ
はい、そうですか...と言えば良いのか
それこそあいつに失礼だろ


「じゃあ、なんて答えればいいんだよ」

「えっ!オレもだよとか?」


それはどうかと思うが


「まあ、オレも好きだけど...チームメイトとして嫌いなやつはそこまでいないし」


いや、不動とかは少し苦手だな...
でもヒロトのことはそこまで嫌いじゃないしエイリア学園の事件が終わってからはそれなりに話すようになった
良いやつだと思うし


「そういうのじゃなくて、『好き』っていうのは『愛してる』ってこと!」

「はっ、何言って///」


でも、たしかこいつは円堂のことが...
そうだよ、こいつの性格ならきっとからかってるだけ


「どうせ、からかってんだろ?だって、お前は円堂のことが好きだもんな」

「からかってないって、たしかに円堂くんのことも好きだけど〜」


ほらやっぱり、こいつはこういうやつ
円堂も好きで今、オレのことが好きって
なにが『愛してる』だ

でっでも・・・


「・・・プッ」


オレが慌てていると前から笑い声が聞こえてきた


「あははっ、冗談だよ。可愛いな〜風丸君はVv」

「おまっ!!やっぱりからかってたんだな///」


こいつの言葉をまともに受けた自分が馬鹿みたいじゃないか///
オレの肩が怒りで震える
なのに目の前のヒロトは未だに無邪気に笑っている

とにかく、悔しい!!


「ヒロトっ!!」

「え?」





チュッ



静かな部屋の中でリップ音が響く
オレの唇が笑っていたヒロトの頬から離れた


「・・・」

「しっ仕返しだ!からかったのはそっちからだからな///バーカ!!!」


そう言ってオレはその部屋から走って退室した
恥ずかしくてあの場所にいるなんてできない///
最後にヒロトに向けて舌を出して挑発してきた
当分アイツと顔が向けれないな///







「・・・///風丸君・・・冗談になってないよ」








「ヒロト、どうしたんだ?」

「あっ、緑川!実は本気の恋に目覚めちゃったかもしれない」

「???」



END



この頃、ヒロ風が好きでたまらない
二人とも可愛いよVv

94話は神です

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