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□未来からこんにちは
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澄みきった青い空
頬に触れる風が気持ちいい、そんな日常
だけど、それは突然、『非』日常に変わる
その始まりは
絶叫と共に、空から降ってきた
≪未来からこんにちは≫
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」
突然、二人の少年の叫び声が空から降ってきた
上を見る間もなく、体に覆いかぶさる重力
下敷きになった少年はそのままその場に倒れこんだ
「あいたたた、カノン君も運転(?)荒いよ」
「ここは・・・目的の時代じゃないみたいだね。しかも、ここにきたのは俺と吹雪君だけ見たいだ」
そう言いながら、銀髪の少年と赤髪の少年は頭を押さえながら顔を見合わせた
「だけど、地面に思いっきり落ちたと思ったけど、予想より痛くないね」
「・・・というか、俺達、地面に落ちたの??」
二人の少年は自分達が落ちた場所を見る
そこに広がる、先程自分達が落ちてきた空のように青い髪
見覚えのあるものより、少し幼い顔
「えっ??もしかして・・・」
「うっ・・・うぅ〜」
「風丸せんぱぁぁぁぁい!!!!!!」
遠くから聞こえる、金髪の少年の叫び声
「「風丸君!!!??」」
二人の声が、広いグラウンドの中に響き渡った。
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「あっあのぉ〜、ゴメンネ?」
「いいですよ。事故みたいだし(たぶん)」
その後、意識を取り戻した、青髪の少年(風丸)の顔を覗き込みながら銀髪の少年が謝る
赤髪の少年も申し訳なさそうな顔をしている
「へぇ、風丸君がここにいるってことは、ここが昔の雷門中かぁ」
赤髪の少年の言葉に風丸は首をかしげる
「何でオレの名前、知ってるんですか??」
赤髪の少年はそれを聞いてしまったという顔をした
「それは、ねぇ〜僕たちg「さっき、君の後輩が君の名前を叫んでいたからだよ、アハハハハ。ねぇ、吹雪君!!!」」
何かを言おうとした銀髪の少年(吹雪)の言葉を遮って赤髪の少年が言葉をかぶせる
風丸は少し不思議そうに思ったがそこまで深くは考えていないようだ
「なぁに、ヒロト君」
「俺達は、一応初めて会った人なんだよ。ここで色々すると、これからのことがめんどくさくなるだろ」
「でも、どうせいつかは。『実は僕達未来の人たちだったんだVv』っていう衝撃告白するんでしょぉ〜」
「なんで語尾にVvを付けたのか知らないけど、まぁそうなんだけどぉ」
「だったらいつでも良くない??」
「そう言われると、そうなんだけど」
「へぇ、二人って未来の人なんだ」
「うん、そうなんだけどぉ」
「「・・・」」
二人が一斉に後ろを振り向く
そこには平然とした顔で二人の話に割り込んできた風丸の姿
距離を取ったのに、いつの間にそこにいたんです?とか
あれ、どっから話聞いてたの??とか
キミ、そんなに気配消すの得意だったっけ??とか聞きたいことはたくさんあるけど
「風丸君・・・驚かないの」
「あぁ、うん。驚いてる、驚いてる」
二人は知っている
この時の風丸を
遠くを見ながら、少し棒読みのように言葉を発する風丸
全く信じていない時のそぶりだ
「信じてないね」
「少し驚いてくれるのを期待してたのに、ちょっとショックだよ」
数ヶ月前の風丸さんは心身ともに冷めきっていたことが発覚した
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