Give&Get

□隠しきれないこの気持ち
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できたという言葉に佐久間が自分の足を見れば綺麗にテーピングされていた


「器用だな」

「慣れたから」


そう言って風丸は持っていたテーピングをユニフォームのポケットに入れて佐久間の隣に腰下ろした


「言いに行かないのか?」

「あとからでもいいだろ?本当はあんまり動きたくないしな。今日の練習もハードで疲れたんだよ」


風丸は腕を上げて「ん〜」と言いながら高く伸びをする


「せっかくおせっかいな奴が居なくなったと思ったのにな」


伸びをしている風丸の隣で佐久間が一つ大きなため息をついた
そして隣からさっきよりかは痛くはないが軽く頭を殴られた


「佐久間の言うおせっかいの奴って?」

「源田だよ!あいつ超おせっかい・・・風丸も同じくらいだけどな」


殴るよと宣告しながら出された拳に佐久間がタンマと言って抑える
仕舞われた拳は次に風丸の口元に運ばれてそんな奴には見えないがと呟いた


「おせっかいなの!いちいち突っかかってくんだよな、アイツ。ほっとけばいいのに」

「・・・ほっとけないんじゃないか?」

「はぁ〜?」


佐久間の言葉に少し考えたような素振りを見せたがすぐにクスッと笑ってそう言った
意味のわからない言葉に風丸の方に身を乗り出す


「オレだってそうだな。佐久間、なんとなくほっとけないタイプ。円堂と同じ」

「はぁぁ!?アイツと俺が同じだって言うのか!!?」


いつもサッカーのことしか考えていない暴走しやすいキャプテンと自分が同じだと言われてムキになった


「確かに性格も全然真逆だけど似てるんだって。だから、ほっとけない」


風丸の意味のわからない説明に佐久間は首をかしげる
言いたいことがまったく掴めない
とにかく自分がほっとけない人間だと言うことだけ理解した


「でも、佐久間から源田のこと聞くの初めてかも。お前ら付き合ってんだろ?」

「っ///」


突然の風丸の言葉に佐久間の顔が一気に熱を帯びる
天然だからこそ出てくる突然の展開


「そっそんなわわわけっ///」

「違うのか?」

「うっ・・・違わないけど・・・」


付き合っているなど言われて照れないやつはいない
それは佐久間も例外でなく
恥ずかしいためか視線を色んなところに泳がせた



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