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□ココロが教えるこの予感
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「風丸だってがんばってるよ」


前から円堂の声が掛ってきた
まるで、俺の心を読んだかのように

いつもそうだ

円堂にはオレの考えが全てわかってしまう


「何でオレの場所が分かったんだ?」

「ん?なんとなく」


なんとなくでこんなところまで来ないだろうふつうは...


「風丸のことだから油断してたんだろ?」

「うっ・・・」


図星を突かれた、やっぱり円堂わかってたんだ
でもやっぱり気まずいから視線を泳がせながら黙り込んだ

円堂はそんなオレを面白がってか笑いをこらえてる
背中にいるオレは揺れて伝わってくるんだけど


「でも、あぁいう時は普通声をだして助けを呼ぶもんだぞ?」


何でしなかったって聞かれると困る
理由なんて自分だってわかんないんだから


「なんでだろう・・・」

「自分でもわかんねえの?」


オレは円堂の後ろで頷いた、見えなくてもなんとなく伝わったらしい


「もしかして、俺のこと待ってた?」


きっと冗談で言ったのだろう
だけど、なんでだろう

今までのもやもやが無くなった気がした


「・・・かもしれない」


オレはぼそりと呟いた




だって、円堂はオレのことわかってるんだろ?
オレだって円堂のこと何でも知ってるよ


だから、きっと円堂が来てくれるって思ってたんだと思う

げんにお前はここにいるんだから






オレは気づいていなかったんだ

歩いている時

オレがぼそりと呟いた時から


円堂の顔が真っ赤だったなんて




END
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