普通と異常

□異常な少女
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戯言遣いこといーちゃんが骨董アパートに帰ってきた時、違和感を感じた。
「……?」
赤い車。中には人類最強の請負人、哀川潤と……
「……?零崎?」
零崎人識と無桐伊織が座っていた。というか寝ていた?考えていると潤が車から出てきた。
「よぉ、いーたん」
「こんにちは……がっ」
潤は鳩尾にパンチを入れた。……痛い。当たり前だけど痛い。
「お?気絶しなかったな。ま、いいや」
潤は無理矢理いーちゃんを担ぎ車に投げ入れて運転席に座ると発車させた。
「あの……なんで零崎が?しかもこの女の子誰なんです?なんで僕はこんな誘拐紛いのことをされているんですか?」
いーちゃんは自分の下に積まれた二人を見て聞く。
「他に聞きたいことがあんだろ?」
「……氷姫はどうしたんですか?」
最近、氷姫の様子がおかしかった。
「そう。姫のことだけどよ……最近、学校に通ってんだが…あいつはどうも普通の人間は駄目らしい。…学校の人間を全員殺しちまうかもしんねぇ。あたしは構わないけど……人間にしては殺しすぎちまう」
「それは、どういうことですか」
「学校の規模がでかすぎるんだよ。生徒教員を合わせて一万五百六人いる学校だ。幼稚園から大学まであるからな。それにあの子は遠くても構わず関わった人間を殺す。親兄弟も死ぬだろうよ」
「……そんな……」
いーちゃんは呆然と呟いた。
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