君と居たい。

□第一話
1ページ/5ページ





『紗理奈ー!おはよ!』


「おはよー、あゆ」


紗理奈に挨拶をして自分の席に座る。

ちなみに席は廊下側の一番後ろ。

私の前の席には紗理奈が座っている。


「朝から元気だねー」

『えー?だってさ、』

ガラガラ

『あ!跡部くんおはよ!!』

「ああ、はよ」

扉が開く音がしてそこから入ってきたのは

跡部景吾。


氷帝学園テニス部部長兼生徒会長で、
容姿端麗、才色兼備とはまさにこの人を指すのだろう。

私はこうして毎日跡部くんに挨拶することが日課である。

挨拶を交わした跡部くんは窓側の一番後ろの自分の席に座った。


『かっこいいなー』

「ホント、あゆは跡部くん好きだね」

『まあね』

言わずもがな、私は跡部くんに恋をしています。

まぁ、だからといって告白とかする気はないんだけど。

「なんや自分まだ告白せえへんの?」

『あ、忍足くん』


会話に入ってきたのは同じクラスの忍足くん。

跡部くんと一緒でテニス部レギュラーだ。

「おはよう、侑士」

「あぁ、おはようさん」

忍足くんは紗理奈の隣の席に座る。

ちなみにこの二人は付き合っている。
ちょーラブラブカップルだ。

『まだ告白はいいかなー今は見てるだけで十分』

「そんなこといっていつ誰かに取られるか分かんないよ」

「ちなみに跡部は今まで特定の女がいたことないんやで」

え!?そうなんだ。なんか意外。

「ホンマや。今がチャンスなんやで?」

「うんうん。早く告って私達みたいになろうよ」

『そんな成功するかもわからないのに』

っていうか、

『リア充爆発しろ☆』

目の前でイチャコラするなし。

「ごめーん、私侑士おいて死ねない」

『うぜー(笑)』

そんな会話をしながら私は跡部くんの方を見る。

すると丁度こちらを振り返り、目が合う。

ビックリしたがとりあえず手を振ってみた。


そしたらそれを見た跡部くんは笑顔を見せてくれた。


私はそれだけで心が満たされる感覚だった。








次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ