オリジナル小説

□輝く星空のもと…
1ページ/16ページ


「はぁ〜。つまんない。」

ため息を尽き、彼女は空を見上げる。
そこには、澄み切った空が広がっている。

彼女の名は、黒崎美優。高校2年生だ。
彼女は今、教室の窓際の席に座り、窓の外を眺めている。

現在、新入生の歓迎会の準備のため、クラスで分担割けをしている最中だ。

「ちょっとー。な〜にため息なんかついてんの?」

前の席から後ろを振り向き、身を乗り出して話しかけてきたのは、親友の千堂律。

律とは、中学からの友達で、今では親友と呼べるまでの仲であり、
良き相談相手である。

「新入生の準備するとかめんどくさい。」

「あー。まぁ、確かにね。…ってかもうすぐ私たち受験生だよー。」

嫌だなーと漏らす律もまた私と同じようにため息を尽く。

そう。もうすぐ、新入生が入ってくることにより、私達は進級し、
高校3年生になるのだ。

3年生には、受験という大きな課題が待っている。
3年生にもなると、2年生までの頃とは違い、周りも勉強に一生懸命取り組む人が増え、休み時間には、
テレビや雑誌などの話ではなく、進路について話すことが多くなる。

そんな毎日を過ごさなければならないことを考えると、頭が痛くなる。

「まっ!後ちょっとあるんだし、楽しもうよ!」

ね!と律は嬉しそうに微笑み、私もその笑顔につられて、笑みがこぼれる。

「そうだね。残りの時間、楽しく過ごさないとね!」

あははっと笑い合っていると、担任の先生にうるさい!と怒鳴られてしまった。

「「すいません。」」

声がかぶり、また二人で笑いあう。

そんな私達を見て、先生も呆れた様子であった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ