君と居たい。
□第四話
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期末試験も終わり、1学期も終盤に差し掛かっています!!
もうすぐ夏休み!
そう浮かれている生徒もちらほらと。
そのなかにはもちろん私も入っています。
「まだ1学期は終わらないよー!これからでしょ?」
『紗理奈張り切ってるね』
当たり前でしょ?
そう言う紗理奈の顔はウキウキしている。
何故かというと。
「やって参りました!!年に一度行われる大球技大会いいいいい!!」
大球技大会。
その名の通り球技大会なのだが、普通と違い三日間使って行われる行事なのだ。
さすが氷帝学園。桁が違う←
競技はもちろん、テニスやサッカー、バスケなど球技であり、日によって盛り上がりは違ってくる。
1日目は女子が、2日目は男子。
そして3日目は男女混合で試合を行う。
一番盛り上がるのは勿論最終日。
男女が混じって行われるためチームの団結力もさらに深まり、それが凄まじいパワーとなる。
「今年は必ず勝つよ!!」
私と紗理奈はテニスで勝負する。
昨年は私が練習中に怪我をして結局試合に出れず、悔いの残るものなった。
そのため、今年はより一段と気合いが入る。
『今までの練習の成果見せつけようね!!』
「うん!!」
私たちはダブルスで挑む。
紗理奈は忍足くんの彼女でもあるためテニスが上手でいろいろ私も教えてもらった。
ただ、教える時、スイッチが入ったかのように態度が変わるのでちょっと怖かったり。
ま、そのおかげで上手くなれたんだけどね。
「気合い入っとるな、お二人さん」
「侑士!」
そこには忍足くんとその後ろに跡部くん。
「去年出れなかった分、頑張るって決めたもんね♪」
『うん!絶対優勝する!』
「いい心がけだな。頑張れよ」
跡部くんは笑って応援してくれた。
これはもう頑張るしかないでしょ!!
「ダブルスに出る選手は集合してください」
「あ、呼ばれてる。行こ♪あゆ」
『うん♪』
「頑張り」
はーい♪と声を揃えて集合場所へ向かった。
「あいつら去年出てなかったが強いのか?」
「さぁな、俺も見たことあらへんからな」
「そうか…フッ、楽しみだな」
跡部と忍足は仲良くコートに向かう二人の後ろ姿をじっと見送っていた。