僕はなぜ歌うのでしょう

僕はなぜここに居るのでしょう

僕は君に問う

「なぜ君は歌っているの」

「なぜ君はここに居るの」

すると君はこう答えるだろう

「ワタシは歌いたいから歌っている」

「ワタシはここに居たいからここに居る」


この広い広い世界の中で

この長い長い年月の中

僕なんて小さな出来事でしかない

絶望 悲劇 喪失 虚空 

僕は嘆き、泣き叫ぶ

僕は何のためにここに居るのか

その答えを知っているのは誰もいない

苦しい 

どんなにこえを荒らげても僕に気付くものなんていない

気付こうとするものなんていない

孤独 苦痛 怨 憎

僕は憎み、自分を呪う

僕は何のために歌うのか

その答えを知っているのはどこにもいない

助けて

どんなに声をあげても僕に気付くものなんていない

気付こうとするものなんていない



絶望と孤独との闇の中

君と出会った


僕はなぜ歌うのでしょう

僕はなぜここに居るのでしょう

僕は君に問う

「なぜ君は歌っているの」

「なぜ君はここに居るの」

すると君はこう答えた

「ワタシは歌いたいから歌っている」

「ワタシはここに居たいからここに居る」


そんなことわかっていたんだ

わかっていて問う

「なぜ君は歌っているの」

「なぜ君はここに居るの」

そして帰ってくるのはいつもの言葉

「ワタシは歌いたいから歌っている」

「ワタシはここに居たいからここに居る」

君は歌うように言った

「それじゃあ、あなたはなぜ歌うの」

「あなたはなぜここに居るの」

まるで僕を挑発するような言い方

僕はそれに答える

「僕は罪を償うために歌う」



「僕は…
   

   君とここに居たいからここに居る」

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