朧の世界
□人間、恥ずかしさで死ねる
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《精霊王様》
『何?』
《お慕い申し上げております》
『え、あ、うん。ありがとう…?』
お慕い……って確か、尊敬とかそういう意味で使われる言葉だよね。
ビックリしたー!いきなり言われるんだもん。
でも別に今更?って感じだ。
マハードは律義だなぁ。
《そういう意味ではないのですが、ね》
『は…?』
《失礼させて頂きます》
固まる私を前に、さっさと森の奥へと言ってしまったマハード。
え、そういう意味じゃないって…。
いや、うん。
一応とは言え元女子高生。
お慕いが尊敬の意だけを表すだけじゃないのは知っている。
でもね?マハードがそういう意味で使うとは思ってなかったんだよ。
『ど、どうしよう……』
今度こそ、本気で困った。
暫く遊戯君の家には行けそうもない。
顔を合わせたら恥ずかしさで死ぬ。
『……海馬君の所に押しかけよう』
キサラを盾にしたら、ノーとは言えないだろう。
遊戯君には電話で伝えよう。
(今、絶対顔赤いよ…)
オマケ→