デュラララ!!

□共鳴双互
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「……………」


眠れねぇ…。


何度も布団の中で寝返りを打つ。けれど眠気は一向に来ない。
一度起きあがったけど更に意識をハッキリとさせてしまった。

最初はちゃんと寝たのに。
12時回った頃目が覚めて今は1時近く。
酷く暇でつまんねぇ…。

一人では有り余ってしまうダブルベッド。
腕を伸ばしてもベッドの端には届かない。
冷たいシーツがまた意識を戻して―――。



「―――臨也…」



思わず呟いてしまった。
大嫌いで仕方がない奴の名前を。
当の奴は澱切っつー奴の情報が入ったとかで俺が寝る前に出掛けていったし。


大体、何が一緒にいるだ。


全力で放置じゃねぇか。
なぁんか苛つくなぁ。
明日殴ってやる。
グーで全力だ、絶対ぇに。




―――――あれ?




何でこんなに苛ついてんだよ俺…。

彼奴が自由奔放で気侭なのなんて、今に始まったことじゃねぇのに。

つか、さっき何考えてたっけ?
臨也が澱切とかゆーやつの情報を探しに行って。
それから、今日彼奴が一緒だって…


それで?


「――――ッ!!」
思い出しちまった。
何で思い出したんだよ俺。

末期だ。

完全に末期だ。


彼奴といれないことが。



寂しい――――だなんて。




「―――っうぉっ!?」
吃驚した…。

ピリリリリリリ。

やっぱうぜぇな、携帯。

「…はい」
『だぁい好きな静ちゃん。元気?』
「……うるせぇよ」
このタイミングはねぇだろこのタイミングは。

『酷いなぁ』
「んなことを言うんじゃねぇよ気色悪ぃ」
『其れでこそ静ちゃん』切るぞコラ。

『静ちゃん…?』
「んぁ…?」
ヤベェ…何か急に眠気が。

『静ちゃん』
「んだよ…臨也」
『俺の声聞いて安心した?』
何で安心なんか。


でも…何か。



落ち着く。



臨也の声―――。




『おやすみ。静ちゃん』




「…おや、すみ……」
今まで眠れなかったのが嘘みたいにすんなりと。意識が堕ちた。

















end.
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