デュラララ!!
□臨也誕
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(俺は何でこんな所に居るんだ…?)
夜の11時を回っていて。
臨也のマンションの前。
あと10分程で日付が変わって、臨也の誕生日になる。
此処に居る理由は一つしかない。
今年も彼奴にプレゼントを用意していたんだ。
毎年のように家の前で躊躇って、時間を潰してる。
毎年の、ように。
「分かってんなら直せよ俺…」
「何が?」
「…………!?」
ひょこっと顔を覗きながら、臨也が後ろから現れた。
吃驚した…。
プレゼントを持った左手を隠しながら振り返る。
「久しぶりだね。静ちゃん」
「………おぅ」
「取り敢えず、上がってよ」
にっこり、と嬉しそうに笑った。
久しぶりに此奴の笑った顔みるかもしれねぇ…。
† †
「にしても珍しいよね…静ちゃんが自分から会いに来るなんてさ」
「ん……まぁ、な」
確かに珍しいかもしれない。
偶に来る位で、滅多に会いに来ないからな。
「何か用でもあった? こんな夜中に態態来るなんて」
「いや…」
あと20秒。
「用って…言うよりか……」
「言うよりか…?」
あと10秒。
「何つうか…その、」
「どうしたの? 静ちゃん」
9,8,7,6,5,4,3…。
「臨也…」
「ぅん? 何?」
2,1,0。
君が生まれた事に、有りっ丈の感謝と喜びを込めて。
「誕生日おめでとう」
END.