爆丸
□澄んだ空
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バチバチと、重くたれこんだ曇天の空に稲光が走る。時折、空から雷が落ちては一瞬視界を白く染め上げる
「まるで、天変地異の前触れみたいだねぇ」
まるでその天変地異を楽しんでいるかのような口調だが、穏やかな笑みを浮かべて青い髪の少女は空を見上げる
そんな少女の背後に仮面の男が姿を現す
「アオイ、ここにいたのか」
「まぁね、空がうるさいかったから」
振り返った穏やかな笑みに男はそうか…と、短く返す
「ところで…あの子は元気かな?」
「ユキトならうまく逃げたようだ」
「そっか、なら良かった」
クスクスと笑い、もう一度空を見上げるアオイにつられて男も空を見上げた
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