爆丸
□澄んだ空
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「……」
熱く疼く胸元をそっと押さえてユキトはガラス越しに空を見上げた
先ほどまで雷が鳴り響いてたのが嘘のように晴れ渡った青空。何事もなかったように澄んだ青、だけど確実に変化は起こっている
「ユキト、見回りに行くがお前も来るか?」
空から扉のエースへと視線を移し、ユキトは薄い笑みを浮かべて首を横にふった
「そうか。あぁ、さっきミラが地球の子どもたちを保護しに行ったからな」
「そう…」
もう興味は失ったというようにまた空へと視線を戻すユキトにつられてエースも空を見上げた
空は、澄んだ青だった…
「空に何かあんのか?」
「いいえ…。あるとしたら、これから…かしら」
ユキトの意味深な言葉に首をかしげるが、彼女が答えることはなく。エースは密かにため息をついた
澄んだ空
(これから)
(はじまる…)
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