爆丸

□つのる想い
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クラウスの屋敷がある空中庭園から下へと戻り、指定のあった場所へと向かう


『しかし、本当にいいのか?ユキト』

「何が…?」

『あんな通信に応じて…』

「構わないわ、それに…」


目の前にいきなり現れた人物をユキトは静かに見つめる


「罠だったのなら、ただ、勝てばいいだけ…」

「ふん、簡単に言ってくれる」


言いながらヴォルトもユキトを見つめ返す。やはり他のHEXはいない


「それで、わたしを呼び出して、何の用かしら…?」

「頼む…」

「?」

「ブロンテスを助けてくれ!」


いきなり頭をさげるヴォルトにユキトは少なからず驚く、まさかあのヴォルトが自分に頼み事をし、さらには頭まで下げているのだ


「ブロンテスを助けてほしい…?」

「今ブロンテスはガス達の手によって心を失ってしまっている…だが、お前の力を使えばブロンテスの心を取り戻すことができると思った」

「なるほど…」


だからブロンテスを助けてほしい、と…


「事情は分かった、けど、なぜブロンテスにそこまでこだわるの…?」

「それは…」

「HEXはBTシステムを使って、爆丸たちを抹殺しようとしているのでしょう…?」

「……」

「なのにブロンテスを助けてほしい、なんて…矛盾してるわ…」


そんなことは分かっていると言わんばかりにヴォルトが睨んでくる、ユキトは気にせずに小さく笑い


「けど、まぁ、力を貸してあげてもいいわ…」

「…!」

「ただし、あなたがガスに勝ったら、ね…」

「……分かった」


元々ガスには勝つつもりだったのだ、その条件は自分にとっても好都合だ


「必ずガスに勝つ、だから貴様も必ずブロンテスを元に戻してくれ」

「最善は、尽くしましょう…?」






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