爆丸
□罪と罰
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「う、ん…」
身をよじると体に痛みがはしり、自然と目が覚めた
「……」
体が痛い…どうやら昨日の戦いのダメージが残っているようだ
「それにしても…」
なぜここに?
ここはこちらにいる間だけ間借りしているエースの家だった。バロンの家は家族が多いためエースの家に間借りしているのである
「起きてたか」
「エース…」
調子はどうだ?と聞きながらエースはベッドに腰掛ける
「大丈夫…」
「そうか、それにしてもお前も意外に無茶するな」
「何が…?」
「古の六戦士から聞いたぜ、ゼノフェルドと戦ったんだろ?」
「その、こと…」
戦った、という程の戦闘は行ってはいない。古の六戦士をかばって、その場から逃げるだけで精一杯だった
「驚いたぜ?外に出たらお前が倒れてたからな、さすがにオレもあわてたぜ」
「そう…」
そういえば、ナーガはどこに行ったのだろう?とりあえず周りには見当たらない…
「そうだ。お前の爆丸を預かってたんだった」
「そう…」
『しかしユキトよ、この者は…』
「……」
「とりあえず返しとくぜ」
差し出されたエースの手のひらで白い爆丸が転がる
『ユキト』
「ナーガ…」
『「……」』
エースとパーシバルは顔を見合わせて肩をすくめる
ナーガといえば、前の戦いでヴェストロイヤを崩壊させようとした張本人だが、こうやってユキトを心配する姿を見るかぎりはユキトにだけ心を開いているようだ
「オレはこれからバロンに会いに行くが、お前はどうする?」
「そうね…ついて行くわ…」
「そうか」
体のほうが心配だったが、ここに置いておいて何かあったほうが大変だと思い、エースはユキトがついてくるのを了承した
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