爆丸
□さらば友よ
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マザーパレスへと辿り着いたダンたちはさっそく、BTシステムを探しはじめる
「けど、こんなに広いとなぁ〜」
どこから探せばいいのかさっぱりだぜ…とこぼしながら、ダンはスペクトラへと声をかける
「なぁ、お前たちもゼノフェルドを倒したいんだろ?だったら協力してくれよ」
「フッ…我々も甘く見られたものだな」
スペクトラはダンの提案を鼻で笑い、お前たちに協力するつもりはないと一蹴する
「ですが、あなた方も目的は同じでしょう?」
「スペクトラ様はお前たちの望みを叶えた。どこに不満がある?」
ガスの言葉でスペクトラが踵を返すと
「分かった、けどユキトを連れていってくれないか?」
「ダン…!?」
「何を言っている?空操弾馬…」
ダンの言葉にさすがのスペクトラも驚いているようだったが、ダンはそれにかまわずに話し続ける
「ゼノフェルドのヤツはユキトを狙ってるんだろ?だったらユキトはどこかに隠れていたほうがいいだろ?」
「それでオレに預けると?ふざけているな…」
「ダン、スペクトラの言うとおりだ。ヤツだってユキトを狙っているんだぞ?」
シュンの言葉にダンはだからだよ、と笑う
「スペクトラもユキトのことを狙ってる、だったらゼノフェルドから守ってくれるだろ?」
「……」
「分かった…そういう事ならばユキトを保護してやろう」
「スペクトラ様!?」
本気ですか!?と驚くガスにスペクトラは不敵に笑う
ユキトはそれに気付いたが小さくため息をついて分かった…とつぶやく
「ユキト!?」
「ダンの言うことにも、一理あるわ…」
たとえBTシステムを破壊してもゼノフェルドはユキトを狙ってくるだろう、だったらスペクトラと共にこの場から離れたほうがいいだろう
(それに、わたしの本当の目的は、BTシステムではないし…)
ハイドロンに奪われたままの友、シルフィード。ユキトとしては、彼を取り戻すことが本当の目的だった
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