小説庫(書く所)

□夜と危険に御用心
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夜の闇の中、宿舎から離れた林まで行き、そこから2人で宿舎まで帰る。



…まあ、ただの散歩だよね。








「ねぇねぇ一くん」


「なんだ?」


「嘘でもいいから、怖がってくれない?」






…うっわー、ものすごく嫌そうな顔されたー。



…ダメ元だったから、別にいいんだけど…






「次は…あ、僕らの番みたいだよ」


「あぁ」




僕と一くんが一番最後だ。皆はもう宿舎についた頃だろうか。





足元が覚束なくて、ふらふらする。
田んぼの横だから、土がガタガタしてるのかな。




「一くん、怖い?」


「ふん、寧ろ楽しんでるぞ」




怖がってくれてもいいのにー…












「あ」





「なん…ッ!?」











不意をついて、木の後ろ側に引きずり込んだ。






「何を…っ」



「だって一くん、怖がってくれないから」



こっちも色々寂しいんだよ。









一くんの背を木にもたれさせて、深い、キスをした。








「…ッン、んぅっ」


「ふ、一くん…」







服の中に手を忍ばせると、流石にまずかったのか、一くんが泣き出してしまった。





「…ぅ、っく…総司の馬鹿…!」



「、ゴメン…一くん…」



「……明日帰れるのだから、それまで…っ待てないのか」



……あ、ヤバい。可愛い。なんだかどうしようもない感情が溢れだしてきたので、もう一度キスをする。




「ん……はぁ、…総司」


「一くん、大好きだよ」




額に頬に、口付けを落としていく。




「…総司。」


「なあに、一くん?」












「その……あ、愛してる…っとは、言ってくれない…のか…?」






………どうしよう。












僕の理性が持ちそうにないや。













end






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