BOOK〜HUNTERXHUNTER〜

□Killua vs. Ryoma
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「ねー。」

訝しげな表情を浮かべているツンツン頭の少年―ゴンがとある二人を交互に見る。
「「………。」」
ゴンの呼びかけに答えない少年が二人。
その二人はしばし無言のまま対峙している。
まず一人目は、銀髪吊り目の少年―キルア。
もう一人は、どこから現れたのか不明ではあるがテニスの王子様こと―越前リョーマである。
「もー!!何でそんな花火散らしてるわけ!?キルアもリョーマも変だよ!」
「火花散らす、だから。」
ゴンの言葉を聞いていないと思いきや、リョーマは彼の天然ボケに賺さずかつ静かに突っ込みを入れた。
「ゴン、とりあえず静かにしてくんない?真剣勝負なんだからさ。」
更にキルアまでも畳み掛ける。
どうやら二人ともゴンの言葉を聞いてはいたが先程まで無視していたらしい。
何故なら“あること”に集中したいからである。
その“あること”とは…
「だーかーらー、二人とも変だって言ってんだよ!にらめっこのルール分かってる?何でそんな睨みあってんだよ!!にらめっこは笑わせるゲームだよ?」
ゴンの必死の訴えに両者は漸く彼の方に首を巡らす。
「にらめっこなんだから、睨めばいいだろ?何で俺がわざわざ可笑しな顔してコイツを笑わせなきゃいけないわけ?」
キルアが当然だろ?という言葉が付け加わりそうな口調でそう答えると、
「…それ、俺の台詞なんだけど。」
リョーマが少しムスっとした表情を顔に張り付けポツリと呟く。
「何なんだよアンタ…。俺とやる気?」
「…別に。」
両者先程以上に険悪なムードの中またお互い睨み合う。
「……もー。どうしてこうなるんだろう…。二人とも負けず嫌いというか意地っ張りっていうか…。」
ゴンはうーんと考えながら、彼等の特徴を適切に表現できる言葉を思考する。
そして―、
「あ!!分かった!!!!!」
ゴンは太陽のような明るく無邪気な笑顔で続ける。

「ツンドラだ!!!」

「「ツンデレだろ!!」」
ゴンの言葉にかぶせるような勢いで二人が突っ込んだのは言うまでもない。



end.
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