BOOK〜HUNTERXINDEX〜
□H.I.I.W.7
2ページ/5ページ
(暗殺一家?…何それ…?)
美琴はウノが口にした台詞に動揺する。
(……ほんとに……?)
普段の彼を見ているだけでは信じられないが、実際今の彼の表情を目の当たりにすると納得してしまう。
キルアは額から溢れでている血を拭う。
「…死ね。」
キルアがヨーヨーをポケットから取り出す。
「ちょっ、何やってんのよ!」
美琴がキルアを止めようと、彼の腕を掴む。
「……離せよ。」
キルアは冷たい台詞を吐いた直後、美琴の手を振り払い、彼女を思いっきり突き飛ばした。
爆発によって粉々に割れてしまった窓へと。
「!?」
一瞬驚いた美琴だったが、彼の意図をすぐに理解した。
(外に出す気ね。)
キルアは彼女を態と窓の方へと強く突き飛ばし、外に出られるよう仕向けたのである。
(一階だし、少しの怪我ですみそうね。)
彼女は突き飛ばされた勢いを殺さず、外に出た。
そして地面に身体を打ちつけ、気絶したふりをする。
「………。」
ウノは目が泳いでいた。
自分の仲間を平気で突き飛ばして気絶させてしまったキルアに、恐怖を感じたのだ。
「ねー。…外ばっか見ないでこっちを見た方がいいんじゃないの?」
不敵…というより醜悪な笑みを浮かべているキルアは、また瞳に入りそうな血を腕で乱暴に拭う。
だが止めどなく血は流れてくる。
「あー、もういいや。見えなくても殺れるし。」
拭うことを諦めたキルアはゆっくりと瞳を閉じる。
「……本当にいいのか?こいつら爆発するんだぞ?死ぬんだぞ?」
ウノは恐怖のあまり声が上擦っている。