GS

□1話
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教室に着くともう入学式が始まるから荷物を置いてすぐ移動。

1年生はクラス順ではなく好きに座ってるようだったので適当にあいてる席に座る。
ほとんどが中学からの持ち上がりだからみんな仲の良い子達は固まって座ってるらしい。

私はお兄ちゃんと違って中学は普通の市立中学だったから”はば学”は高校から。
だから全く知り合いが居ない。
キョロキョロと周りを見渡し、すぐ近くに一つ空いている所を見つけ席に座る。
何気なく隣を見るとさっきの3人組の1人だと気が付いた。


「ね?朝会ったよね?ありがと助けてくれて」

「え?あ!ううん、私は何もしてないよ。ルカ君も起こしてあげただけって言ってたし、気にしないで」


そう言ってニッコリ笑った彼女は女の私から見ても凄くカワイくて思わず


「あ、かわいい」

「え!?」

「あ、ごめん。私思ったことすぐ口に出ちゃうタイプで・・・これでも我慢してるんだけどね、えへへ。私は赤城小雪。はば学は高校からだから知り合い居なくて。名前聞いてもいい?」

「ホント!?私もはば学は高校からで、知り合いなんてルカ君とコウ君位しか居なくて。私は、綾崎千尋だよ、よろしくね」


こそこそと自己紹介していたつもりが先生達にはバレバレで背の高い眼鏡をかけた先生にわざとらしい咳払いで注意されてしまった。
よく見るとあの先生もカッコいい人だよね。はば学はイケメン揃いなのかも・・・と1人考えているとステージ上に1人の男子生徒が上がっていた。全く話を聞いてなかった私は今から何が始まるのか特に興味も持たずにボーっとしていた。


「新入生の皆さんご入学おめでとうございます」


(ん・・・?あぁ、生徒会長さんの挨拶だったのか。2年生で会長なんてすごいなぁ、きっと頭もいいんだろうな)


会長の挨拶はまだ続いていて私は当然のように彼を見ていると、?目が合った気がする?
あれ、また?
なんだろもしかして私、変な格好してるの!?
バッっと慌てて自分の体を見、
髪をてぐしで直してみる・・・別に変じゃない気がする。


(んんん〜??)


と首を傾げ考えつつ前を見ると・・・笑ってる!明らかに笑い堪えてる・・・
もしかしなくても私だよね?
はぁ〜・・・笑われっちゃったよ知らない人に。
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