総受けな帝人
□形勢逆転
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ふらふらふら
今度はあのブルースクエアにたぶらかされたみたい。
この前はセルティだったり、シズちゃんだったり、はたまたダラーズだったり。
君は本当に色んなものに興味があるんだね、この間は九十九屋と話したらしいね。
これはちょっとした嫉妬だよ?
ああ、愛すべき人間に嫉妬するなんてね、なんて皮肉だ。
今は黒沼青葉って言う蘭君の弟にたぶらかされて、ブルースクエアなんてのに所属してダラーズを取り締まってるらしいね。
くくく、それも面白いけどさ、僕はそれ気に入ってないよ?
だからさ、
閉じ込めちゃえば良いと思うんだけど、
良いよね?躾のなってない迷子猫は家に閉じ込める。当たり前だよね――…
「何…するんですか…っ」
「何って 監禁?」
「監禁って犯罪ですよ?」
「俺が今更そんなこと気にすると思う?」
「…思いません」
「ふふ 物分かりの良い子は好きだよ」
帝人くんに「ダラーズの事なんだけど」なんて甘い甘い嘘を吐いたら簡単に家までついて来てくれた。
君はどれだけ素直なんだよ、もう少し危機感とか持ったほうがよくないか?
まぁ、俺がそんなこと言えた義理じゃないけどね。
幼さを残す顔、その頭の上にクロスした腕、それを縛る安っぽい鎖、それすら解けない細い手首。
よくそんなものでトップになれたもんだよね、なったというより創った、か。
先からじゃらじゃらと音を立てる鎖が少し耳障りで、けれどそれ以上に今にも泣きそうに目を潤るましている帝人くんが、
とても可愛い。
よしよし、と呟き帝人くんの頭を撫でようと手を伸ばす、するとまるで冷たい炎の用な目で睨んできた。
涙で潤んでいる瞳にその炎は強く写り、思わず息を飲んだ。
「…もう一度言います」
「解放してください」
その一言はまるで別人のような声色で、僕の知る帝人君てはなかった気がした。
何がしたいのかわからない、
久々の更新がこれで申し訳ない…
2010.12.10