臨也×静雄

□生まれてきてくれてありがとう
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今日は珍しく、仕事がほとんどない。
ここんとこ連日続いていた四木さんからの依頼も今日はない。

今日はとても暇だ。


それを波江に伝えたら舌打ちと一緒に――、


「なら寝れば?体調管理は大切よ」


「まぁ そうだね たまにはゆっくり寝るのも悪くないね」


と言うことで今日は一日潰して寝ることにした。
それでは おやすみなさい。

















気がつけば、もう夕方の5時で、久しぶりにこんなに寝たな と思い身体を起こす。
すると寝過ぎの頭痛と腰痛を久々に味わい、苦笑する。

そのまま鈍い身体を引きずりリビングへ向かう。
何故だか風通しがよい。
見るとドアがなくなっていた。


「……は?」


まだ脳が覚醒していなくて、寝ぼけてそう見えるのだろうか?
いや、風通しがいいと自分で言ったではないか。
自問自答を繰り返しているうちに答えは現れた。


「よお」


「……!!? し シズちゃん!?」


咄嗟に身を引き、ポケットに手を入れ…って今はシャツだった…
ナイフはコートのポケットだ…!
なんて不味い状況なのだろうか。

そう思っていても、迫ってくるシズちゃん。


「今日は何のよう?今日はOFFの日なんだけど…」


「テメェ…知らねぇのか?」


「はっ 何をだよ」


シズちゃんは遠慮なく迫りくる。
そして壁際まで俺を追い込むと、意地悪そうにニヤリと笑うと――、


「ハッピーバースデー」


「……は?」


「5月4日 テメェの誕生日だろうが」


「……あ…」


ここんとこ仕事がたて続いていて、日付感覚がわからなくなっていたんだ
毎日がパソコンに向かう生活、間の仮眠。
そのすべてが俺から感覚を奪っていて、カレンダーを見る仕事なんてなかったしね。


それにしても、なんで――、


「なんでシズちゃんが俺を?」


「なんでって…」


「あれほど俺のこと嫌いなくせに」


「そ、れは…」


シズちゃんが俯き気味に顔を傾け赤面してる。
それはつまり…?


「うるせぇ 見んな」


「君さぁ 自分の好きな相手見るときに顔隠すなんて失礼じゃないかな?」


「うるせぇ」


「あはは まあ ありがとうね」


「…おう」


シズちゃんはポケットから飴玉を取り出すと乱暴に渡してきた。


「今はそれしかねぇけど また今度持ってきてやる」


「あはは ありがとう シズちゃん」




ちょっぴり泣きそうになった。
嬉しくて、だよ?もちろんね


誕生日を祝ってもらえた
片想いが両想いになった


すごく嬉しかった、いや嬉しい



ありがとうシズちゃん









Happy Birthday 折原臨也.




***
お久しぶりです
臨也らぶな勇姫はきちんと
誕生日をお祝いしました(´ω`)
というかこれは…シズイザ?
まぁ取り出すHappyBirthdayいざやさん!
ということです^^


2011 05 04

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