臨也×静雄
□歪んだ愛のかたち
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「気持ち悪ぃ」
目の前で仁王立ち、腕組をして俺のことを見下ろす男はそう言うなり、くわえていたタバコを俺の右目に押し当ててきた。
抵抗なんて許されない、手足の骨や神経はズタズタに引き裂かれ、立つことも手を伸ばすこともできない。
もちろん、痛い。
痛覚神経がなくなったわけではない。
ただ、この程度の痛み、神経をズタズタにされるよかは痛くないってことかな。
少し常人とズレてる?そうかな?
まぁ、とりあえず、目の前で仁王立ちして俺を罵りつつも決して逃がしたり殺したりしない恋人を左目で愛しいと訴えながら見つめる。
するとまた、気持ち悪ぃと罵り顔面を蹴りあげる。
あぁ、痛いよシズちゃん。今ので歯が俺ちゃったんじゃないのかな?
「…っ、ふ、ぐ…っ」
「何言ってるのかわからねぇよ 臨也くんよぉ…!」
口の中いっぱいに溢れる血液のせいでろくに話すこともできずに、シズちゃんはそれを見てさぞ楽しそうに、愉しそうに笑った。
あぁ、やっと見た笑顔は少しだけ歪んでいました。
20110204.
歪んだ恋の物語。
臨→→→→→←静なお話。
シズちゃんは罵り愛。
臨也は歪んだ愛。
なんてね、何がしたいんだろ