ゆりまたはにょたいか

□僕と遊びましょう?
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「四木さん」


情報交換も終わり、書類をまとめている彼女の名を呼ぶと訝しげな顔を上げこちらを一瞥し、再び書類をまとめている。


「…何ですか?」


興味ない、そんなニュアンスの声で返され、まとめた書類を鞄に入れている。


「ねぇ 四木さん」


もう一度名前を呼べば顔を上げこちらを睨んできた。


「…何ですか」


睨む彼女を無視し、身を乗りだし、細く白い手首を掴んでみた。


「……」


捕まれた手首を睨み次に顔に視線を移すしてきた、だから胡散臭い笑みを浮かべてやる。


「ねぇ四木さん」

「……放しなさい」

「四木さん」


人を小馬鹿にした時ではなく真剣な話をするときの低い声で名前を呼ぶ、ピクリと肩に力が入るのがわかった。


「結構ご無沙汰じゃないんですか?」

「………」


握られた方の指が強ばる。そしてヤクザの睨みで睨まれた。怖いねぇ、女なのに。


「…何の話しですか?」

「またまた…惚(とぼ)けなくってもいいんですよ?」


手首を掴んだまま立ち上がる、バランスを崩しよろけた四木さんの身体を抱き寄せるとすぐに胸を押された。


「止めろ 放せ」


その言葉とは逆さに腕に力を込める、その度に息を飲む四木さん、可愛いなぁ。


「ね、いいでしょう?」


にこり、笑い更に抱き寄せ耳元で囁くと顔を真っ赤にし少し潤んだ瞳で睨んでくる、赤みを帯びた耳に息を吹きかけると肩が跳ねる。


「………止めろ…っ」


ぐっと胸を押す力を込める、いくら細身の俺とヤクザの彼女であっても男女の力の差が縮まる事はないため無駄な抵抗でしかなかった。


「いいじゃないですか 今回の報酬はこれでいいですから」


耳を甘噛みしてやると んっ と声を抑え服を軽く掴まれた。


「いいでしょ?」


甘く囁けば微かに頷いた。


四木さんをゆっくりと抱え、肩に担ぐ、四木さんが抗議の声を上げたが、無視しそのまま寝室へと運んだ。





楽しみだね
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