novel2
□アンバランスな関係
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「ヴー…離せっ!」
狂犬のように唸りをあげてキッと睨みつけられる。
今にでも、鋭い歯で抉られ噛み殺されそうだ。
「嫌だよ。ほら、手だって赤いじゃないか。」
そんな君を、素知らぬふりで片手をひっくり返してみる。
「離せっ!離せ離せ離せ…っ!!!」
ぶんぶんと顔を横に振り、身を捩らせ、体全体で僕を拒否する。
「こらっ!そんなに暴れたら壊れちゃうよ。痛いよ?君、痛いの嫌いでしょ。」
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