Novel

□寒い日に求めるのは…
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愛しいからこそ、君を求めてしまう。


いつかはこの腕の中に閉じ込めてしまいたいほどに…。


こんな寒い季節は、より一層そんな想いが強くなる。



寒そうに手を擦りながら僕の後ろに着いて来る君。


「この前、手袋なくしちゃったの。」

と少し前にちょっぴり寂しそうに言っていた。

小さな白い手は、微かに赤くなっていて痛々しい。

僕は、歩く足を止めそんな君の手を僕の手で包み込む。


『少しでもあたたかくなりますように』


と願いながら…。
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