Poem

□君との距離
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Forgirl

こんなにも愛しいのに君はそばにいなくて、いつも私の前を歩いている。
私は、それに追いつこうと必死になるけど、君はどんどん前に進んでしまう。
トコ。トコ。
私が一歩足を前に出すと、君の足も一歩前に出る。
トコ。トコ。
私がもう一方の足を前に出すと、君の足もまた一歩前に出る。
トコトコトコ…。トコトコトコ…。
歩いても歩いても、その距離は縮まらない。
それがくやしくて、もどかしくて、意地でも君の前を歩きたくて…。
…だけど、いつになっても君に追いつけない。
時々、君は後ろを振り返る。
そんな時、ぱちっと私と君の目が合う。
たったそれだけの事なのに、私の心臓は早鐘のように鳴り響く。
君は、それを知ってか知らずか、にっこりと笑ってまた、前を歩き出す。『ねぇ、いつになったら君に追いつけるの?』
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